AWR(Automatic Workload Repository)レポートの取得方法を紹介します。
AWRとはOracle Databaseの稼働統計とワークロード情報のスナップショットを自動的に収集・管理する機能です。
収集されたスナップショットとスナップショットの間隔でデータベース全体の統計をレポートしたものがAWRレポートになります。
AWRレポートを定期的に確認し問題発生を未然に防ぐことで、データベースの障害を回避することができます。
なおAWR利用には「Diagnostic Pack」のライセンスが追加で必要になります。
AWRレポートの形式
AWRレポートは、
- テキスト形式
- HTML形式
- パフォーマンス・ハブ・アクティブ・レポート
が存在します。 UnixやLinux上で直接確認したい場合は、「テキスト形式」を選択しましょう。
ブラウザ上で確認する場合には「HTML形式」を選択しましょう。
また「HTML形式」はタグ区切りでデータが整形されているため、 Pythonなどを利用してCSVファイルなどのフォーマット変換を行うのに便利な形式です。
「パフォーマンス・ハブ・アクティブ・レポート」は12.1.0.2から使用出来るレポート形式で、
EM Expressを使用することでSQL監視なども可能です。
ただ現状ではあまり使わないです。
AWRレポートを取得
AWRのレポートの取得方法は、SQL*PlusにSYSユーザでログインし以下のSQLを実行します。
実行した時のカレントディレクトリにレポートが保存されますので注意してください。
@?/rdbms/admin/awrrpt.sql
対話式で取得するレポートの指定をしていきます。
★の部分が対話式で設定値を返していく箇所です。
Specify the Report Type
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
AWR reports can be generated in the following formats. Please enter the
name of the format at the prompt. Default value is 'html'.
'html' HTML format (default)
'text' Text format
'active-html' Includes Performance Hub active report
report_typeに値を入力してください: ★</code></pre>
<p>出力したいレポート形式を選択します。 デフォルトでは「HTML形式」になります。</p>
<pre><code class="language-bash">Specify the number of days of snapshots to choose from
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Entering the number of days (n) will result in the most recent
(n) days of snapshots being listed. Pressing <return> without
specifying a number lists all completed snapshots.
num_daysに値を入力してください:★
直近何日間のスナップショットからレポートを取得するか選択します。
デフォルトはすべてのスナップショットから選択できるようになります。
Specify the Begin and End Snapshot Ids
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
begin_snapに値を入力してください: ★
end_snapに値を入力してください: ★</code></pre>
<p>スナップショットの開始地点と終了地点を選択します。</p>
<pre><code class="language-bash">Specify the Report Name
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
The default report file name is awrrpt_x_xxx_xxx.html. To use this name,
press <return> to continue, otherwise enter an alternative.
report_nameに値を入力してください: ★
レポート名を指定します。
レポート名にディレクトリを指定しないとカレントディレクトリにレポートが生成されますので注意してください。