シン・レンタルサーバーとエックスサーバーは、同じエックスサーバー株式会社が提供しているレンタルサーバーです。
同じ会社が提供しているので「どっちを選んでも同じなんじゃないの?」と思われる方も多いでしょう。
しかし、比較してみると料金や機能に違いがあるので、おすすめしたい人がそれぞれ異なります。
今回はシン・レンタルサーバーとエックスサーバーの違いについて、詳しく解説していきます。
レンタルサーバー選びでお悩みの方は、ぜひご一読ください。
また、ぞれぞのレンタルサーバーをより詳細に確認したい場合は以下の記事を確認ください。


お急ぎ結論
結論としては、スペック重視ならエックスサーバー、コスト重視ならシン・レンタルサーバーです。通信速度を比較してみたところ、エックスサーバーのほうが速いだけでなく、高アクセスによる負荷にも耐えられることがわかりました。
しかし、シン・レンタルサーバーも十分にスペックはあり、実際に他サーバーとエックスサーバーよりも差が小さいこともわかっています。そのため、シン・レンタルサーバーは安い費用で、そこそこ高いスペックのサーバーをコスパよく利用できるサービスだと言えます。
\2月3日(金)12:00まで利用料金から最大50%キャッシュバックキャンペーン実施中!月額495円〜/
機能・速度の比較
シン・レンタルサーバーとエックスサーバーの機能および速度をそれぞれ比較してみました。
項目 | ![]() | ![]() |
サーバータイプ | 共有サーバ | 共用サーバー |
CPU | 6コア / 8コア / 10コア / 12コア | 6コア / 8コア / 10コア ※リソース保証値 |
メモリ | 8GB / 12GB / 16GB/ 20GB | 8GB / 12GB / 16GB |
ディスク容量 | 300GB / 400GB / 500GB / 600GB | 300GB / 400GB / 500GB |
サーバーの速度 1秒間に処理できるリスエスト数 ※ 多い方が性能が高い | 126.53 | 169.18 |
1ヶ月間の転送量 | 無制限 | 無制限 |
データベースの種類 | MySQL/MariaDB、SQLite | MySQL/MariaDB、SQLite |
データベースの個数 | 無制限 | 無制限 |
メールアドレスの個数 | 無制限 | 無制限 |
公式サイト | シン・レンタルサーバー | エックスサーバー |
エンジニアがサーバーの条件をしっかりと揃えて性能の比較を実施しました。
サーバー性能計測の条件
・エックスサーバーのスタンダードプラン(最安プラン)
・シンレンタルサーバーベーシック
・WordPressバージョン5.9
・PHPバージョン7.4
・WordPressプラグインのキャッシュなし(サーバーの性能を確認したいため)
・WordPressテーマとしてSwellを使用
・100人同時にリクエスト(100人同時にサイトを開く)を10回繰り返す(総リクエスト数1,000)
以下が実際の測定結果です。
libprod@MacBook-Pro-3:~$ h2load -c 100 -n 1000 https://shin-rentalserver-libproc.com/swell/shin-rental-server/
starting benchmark...
spawning thread #0: 100 total client(s). 1000 total requests
TLS Protocol: TLSv1.3
Cipher: TLS_AES_256_GCM_SHA384
Server Temp Key: X25519 253 bits
Application protocol: h2
progress: 10% done
progress: 20% done
progress: 30% done
progress: 40% done
progress: 50% done
progress: 60% done
progress: 70% done
progress: 80% done
progress: 90% done
progress: 100% done
finished in 6.81s, 146.83 req/s, 18.79MB/s
requests: 1000 total, 1000 started, 1000 done, 1000 succeeded, 0 failed, 0 errored, 0 timeout
status codes: 1000 2xx, 0 3xx, 0 4xx, 0 5xx
traffic: 127.98MB (134200900) total, 326.17KB (334000) headers (space savings 26.27%), 127.51MB (133700000) data
min max mean sd +/- sd
time for request: 107.50ms 1.31s 530.50ms 194.69ms 69.90%
time for connect: 140.22ms 654.93ms 220.99ms 65.63ms 89.00%
time to 1st byte: 247.97ms 825.58ms 359.76ms 75.13ms 85.00%
req/s : 1.47 3.95 1.87 0.41 87.00%
$ ab -c 100 -n 1000 https://shin-rentalserver-libproc.com/swell/shin-rental-server/
This is ApacheBench, Version 2.3 <$Revision: 1879490 $>
Copyright 1996 Adam Twiss, Zeus Technology Ltd, http://www.zeustech.net/
Licensed to The Apache Software Foundation, http://www.apache.org/
Benchmarking shin-rentalserver-libproc.com (be patient)
Completed 100 requests
Completed 200 requests
Completed 300 requests
Completed 400 requests
Completed 500 requests
Completed 600 requests
Completed 700 requests
Completed 800 requests
Completed 900 requests
Completed 1000 requests
Finished 1000 requests
Server Software: nginx
Server Hostname: shin-rentalserver-libproc.com
Server Port: 443
SSL/TLS Protocol: TLSv1.2,ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256,2048,128
Server Temp Key: ECDH X25519 253 bits
TLS Server Name: shin-rentalserver-libproc.com
Document Path: /swell/shin-rental-server/
Document Length: 133700 bytes
Concurrency Level: 100
Time taken for tests: 7.903 seconds
Complete requests: 1000
Failed requests: 0
Total transferred: 134209000 bytes
HTML transferred: 133700000 bytes
Requests per second: 126.53 [#/sec] (mean)
Time per request: 790.342 [ms] (mean)
Time per request: 7.903 [ms] (mean, across all concurrent requests)
Transfer rate: 16583.13 [Kbytes/sec] received
Connection Times (ms)
min mean[+/-sd] median max
Connect: 61 235 141.5 190 865
Processing: 162 501 178.2 470 1772
Waiting: 30 90 43.4 87 380
Total: 278 736 258.6 678 2244
Percentage of the requests served within a certain time (ms)
50% 678
66% 783
75% 852
80% 928
90% 1093
95% 1242
98% 1400
99% 1481
100% 2244 (longest request)
libprod@MacBook-Pro-3:~$ h2load -c 100 -n 1000 https://xserver-libproc.com/swell/2022/04/18/shin-rental-server/
starting benchmark...
spawning thread #0: 100 total client(s). 1000 total requests
TLS Protocol: TLSv1.3
Cipher: TLS_AES_256_GCM_SHA384
Server Temp Key: X25519 253 bits
Application protocol: h2
progress: 10% done
progress: 20% done
progress: 30% done
progress: 40% done
progress: 50% done
progress: 60% done
progress: 70% done
progress: 80% done
progress: 90% done
progress: 100% done
finished in 4.80s, 208.38 req/s, 24.27MB/s
requests: 1000 total, 1000 started, 1000 done, 1000 succeeded, 0 failed, 0 errored, 0 timeout
status codes: 1000 2xx, 0 3xx, 0 4xx, 0 5xx
traffic: 116.46MB (122117240) total, 297.85KB (305000) headers (space savings 25.79%), 116.02MB (121661000) data
min max mean sd +/- sd
time for request: 87.27ms 854.72ms 363.49ms 119.18ms 74.10%
time for connect: 166.79ms 383.21ms 277.42ms 65.86ms 59.00%
time to 1st byte: 281.43ms 496.71ms 394.34ms 59.25ms 64.00%
req/s : 2.09 4.56 2.63 0.49 83.00%
libprod@MacBook-Pro-3:~$ ab -c 100 -n 1000 https://xserver-libproc.com/swell/2022/04/18/shin-rental-server/
This is ApacheBench, Version 2.3 <$Revision: 1879490 $>
Copyright 1996 Adam Twiss, Zeus Technology Ltd, http://www.zeustech.net/
Licensed to The Apache Software Foundation, http://www.apache.org/
Benchmarking xserver-libproc.com (be patient)
Completed 100 requests
Completed 200 requests
Completed 300 requests
Completed 400 requests
Completed 500 requests
Completed 600 requests
Completed 700 requests
Completed 800 requests
Completed 900 requests
Completed 1000 requests
Finished 1000 requests
Server Software: nginx
Server Hostname: xserver-libproc.com
Server Port: 443
SSL/TLS Protocol: TLSv1.2,ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256,2048,128
Server Temp Key: ECDH X25519 253 bits
TLS Server Name: xserver-libproc.com
Document Path: /swell/2022/04/18/shin-rental-server/
Document Length: 121661 bytes
Concurrency Level: 100
Time taken for tests: 5.911 seconds
Complete requests: 1000
Failed requests: 0
Total transferred: 122128000 bytes
HTML transferred: 121661000 bytes
Requests per second: 169.18 [#/sec] (mean)
Time per request: 591.071 [ms] (mean)
Time per request: 5.911 [ms] (mean, across all concurrent requests)
Transfer rate: 20177.88 [Kbytes/sec] received
Connection Times (ms)
min mean[+/-sd] median max
Connect: 81 242 78.3 226 494
Processing: 133 290 77.5 287 742
Waiting: 33 67 31.2 60 257
Total: 265 532 130.9 513 1209
Percentage of the requests served within a certain time (ms)
50% 513
66% 557
75% 582
80% 599
90% 733
95% 856
98% 886
99% 897
100% 1209 (longest request)
もちろんGoogle PageSpeed Insightsの結果も確認しています。
スマホ版のGoogle PageSpeed Insightsの結果はこちら!
シン・レンタルサーバー スマホ結果

エックスサーバー スマホ結果

PC版のGoogle PageSpeed Insightsの結果はこちら!
シン・レンタルサーバー PC結果

エックスサーバー PC結果

上記のようにSpeed insightsの結果はほぼ変わらない結果となっています。これは1レスポンスの性能がほぼ同じという結果を表しています。
Google Speedinsightが1ページの表示速度を比較しています。そのため実際のブログやWebサイトでは同時に何人ものユーザがサーバーにアクセスしているため、Pagespeed Insightsが上ったからと言ってサーバー性能が常に安定し永久に一定の性能を担保するわけではない点に注意しましょう。
シンレンタルサーバーとエックスサーバーの測定結果
・エックスサーバーの方がサーバーのレスポンスは早い。
・エックスサーバーの方がスループット(サーバーが処理できる量)が高い。記事がバズった時に強い。
・性能面だけを評価するならばエックスサーバーが勝利
エックスサーバーをベースにサービスを提供しているシンレンタルサーバー。しかし、測定結果を見てみるとエックスサーバーのほうが優れていることがわかりました。
一方で、他のレンタルサーバーに比べると、エックスサーバーとの差は小さめだったこともわかっています。そのため「シンレンタルサーバーが劣っている」というよりは、エックスサーバーのスペックが飛び抜けているとも言えます。
シン・レンタルサーバーとエックスサーバーのプランはほぼ同じです。しかし、シン・レンタルサーバーは上位プランとしてメモリが20GBのビジネスプランが用意されています。
そのため、法人や企業向けの運用プランがあるのが特徴です。
エックスサーバーとシン・レンタルサーバーは、どちらも高速化技術の「KUSANAGI(クサナギ)」を導入していますが、いち早く取り入れたのはシン・レンタルサーバーでした。
そのため今後も新機能が搭載されるとしたら、シン・レンタルサーバーが早く導入されると予想されます。
そして、安定性が立証されればエックスサーバーに取り入れていくという形になるでしょう。
また、エックスサーバとシン・レンタルサーバーの明確な違いは、アダルトサイトの運用ができるかという点です。
エックスサーバーは、アダルトサイト運用はNGですが、シン・レンタルサーバーは違法性がなければアダルトサイト運用は可能です。
両者の運営会社は同じですが、このような違いがあります。
料金・キャンペーン
シン・レンタルサーバーとエックスサーバーの料金プランおよび実施中のキャンペーンについては、以下の通りです。
![]() | ![]() | |
初期費用 | 無料 | 無料 |
月額利用料 | 770円〜 | 990円~ |
1年間の最安利用料 | 9240円 (キャンペーン適用時は4,620円円) | 15,180円 (キャンペーン適用時は9,240円) |
日割り計算 | なし | なし |
無料ドメインの有無 | あり | あり |
お得なプラン | 半額キャッシュバックキャンペーン&ドメイン永久無料 | 半額キャッシュバックキャンペーン&ドメイン永久無料 |
その他オプションプラン | 独自ドメイン、独自SSL | オプション独自SSL |
支払い方法 | クレジットカード決済、銀行振り込み、コンビニ決済 | クレジットカード、銀行振込、ペイジー、コンビニ払い |
公式サイト | シン・レンタルサーバー | エックスサーバー |
※キャンペーン情報は2022/4/29時点での情報です
エックスサーバーの最安値は、キャンペーン適応時で実質495円で運用可能です。
一方で、シン・レンタルサーバーは実質最安値385円から利用可能。
安さでいうと圧倒的に、シン・レンタルサーバーのほうが上だといえるでしょう。
料金についてまとめ
- エックスサーバーの最安値は495円〜
- シン・レンタルサーバーの最安値は385円〜
安定性・サポート・セキュリティ
シン・レンタルサーバーおよびエックスサーバーのサポート内容やセキュリティについては、以下の通りです。
タイトル | ![]() | ![]() |
サポート内容 (電話・メール等) | メール・電話・設定代行サービス | メール・電話・チャット・設定代行サービス |
サポートの時間帯および営業日 | 平日 10:00~18:00 (メールは24時間受け付け可能) | 平日 10:00~18:00 (メールは24時間受け付け可能) |
マニュアルの有無 | あり | あり |
ウィルスチェック | WithSecure | F-Secure |
障害回数 | なし (2022年1月4日~3月7日) | 13回 (2022年3月25日~4月5日) |
メンテナンス回数 | 2回 (2022年1月4日・3月7日) | 24回 (2022年3月26日~4月2日) |
公式サイト | シン・レンタルサーバー | エックスサーバー |
サポート体制は、同じ運営会社なのでさほど大差はありませんが、シン・サンタルサーバーはチャットサポートがありません。
受付時間は、どちらも平日の10:00〜18:00まで。マニュアルの有無に関しても、両者とも充実した検索機能で分からないことは、すぐに検索できます。
また、シン・レンタルサーバーとエックスサーバーは品質保証制度(SLA)を実施しており、稼働率が基準値を下回った場合には一部の料金が返金されます。
稼働率に自信のある運営会社ならではの保証だといえるでしょう。
- シン・レンタルサーバーにはチャットサポートがない
- 電話・メールの対応時間は同じ
- どちらもマニュアルが充実している
- どちらも品質保証制度(SLA)あり
シェア・稼働実績数
シェア・稼働実績数・運用開始日・両会社の資本金などを書いてくれると助かります。
タイトル | ![]() | ![]() |
運営会社名 | エックスサーバー株式会社 届出電気通信事業者(旧一般第二種電気通信事業者) E-20-03085 | エックスサーバー株式会社 届出電気通信事業者(旧一般第二種電気通信事業者) E-20-03085 |
会社の資本金 | 9,900万円 | 9,900万円 |
運用開始日 | 2021年 | 2003年 |
シェア | 非公開 | 国内シェアNo.1 |
稼働実績 | 非公開 | 99.99%以上 |
公式サイト | シン・レンタルサーバー | エックスサーバー |
エックスサーバーは、圧倒的なシェアの高さと稼働率を誇るサーバーです。
一方で、シン・レンタルサーバーは2021年に提供を開始した新しいサービスなので、シェア率や稼働実績などは非公開となっています。
2022年に入ってからは目立ったシステム障害は確認されていないので、エックスサーバー同様に高い稼働率であることが推測されます。
- エックスサーバーのシェアと稼働率は業界トップクラス
- シン・レンタルサーバーは運営歴が約1年ほど
- シン・レンタルサーバーのシェアや稼働率は実績が不明
シン・レンタルサーバーだけのメリット・デメリット
シン・レンタルサーバーのメリデメ
- 初期費用が無料
- 料金がエックスサーバーより安い
- 障害回数が少ない
- アダルトサイトの運用ができる
- 上位プランへの変更は前月の1日〜20日まで
- 運営歴が浅いため信用度は低い
- リソース不足が通知されない
シン・レンタルサーバーはエックスサーバーよりコストパフォーマンスに優れています。
革新的な技術をいち早く取り入れて、高速化やセキュリティの強化に力を入れています。
また、エックスサーバーのようにアダルトサイトの運用もできるので、厳しいコンテンツ制限もありません。
さらに、サーバー障害は2022年に入ってから発生していないことから、支障なく運用できるサーバーと言えます。
一方で、運営歴が1年ほどということもあり、実績やシェア率は公表されていません。
しかし運営元がエックスサーバーであることや、コントロールパネルがエックスサーバーと一緒であることを考えると、今後シェアを伸ばす可能性は十分にあります。
エックスサーバーだけのメリット・デメリット
エックスサーバーのメリデメ
- 初期費用は無料
- 運営歴19年の信頼
- 稼働率99.99%の実績
- 運用サイト数220万件
- 設定の反映までに時間がかかる
- アダルトサイトの運用は制限されている
エックスサーバーは、運営歴19年以上と業界の中でも老舗のサーバー会社です。
運用サイトは220万件を終えており、大手企業も導入している実績はトップクラスのサービスだといえるでしょう。
稼働率99.99%という安心感も評判です。
シン・エックスサーバーは革新的な技術を取り込んでいる一方で、エックスサーバーは「安定性」を一番に考え慎重に運用しています。
そのため、値段が少し高めである点は、否めないでしょう。
また、設定の反映までに30分程度のがかかるということもデメリットとして把握しておく必要があります。
さらに、エックスサーバではアダルトサイトの運用は厳しく制限されているので、注意してください。
まとめ:シン・レンタルサーバーとエックスサーバーの選び方
mixhostとエックスサーバーはどちらも優良なレンタルサーバーですが、それぞれの特徴を踏まえた上で選ぶようにしましょう。
スペックを重視してサーバーを選ぶ場合は、エックスサーバーがおすすめです。レスポンス速度およびスループットとも、エックスサーバーのほうが優れています。
コストを重視したい場合は、シン・レンタルサーバーがおすすめです。キャンペーンを適用すれば、年間の費用はエックスサーバーの半額程度に抑えられます。
エックスサーバーよりはスペックが劣ってしまうものの、それでも他レンタルサーバーに比べると、差が小さいのが特徴です。そのため、シン・レンタルサーバーは安い費用で、そこそこスペックの高いサーバーを運用できると言えます。
コストとスペック、重視したいほうを考慮した上で、サーバーを選ぶようにしましょう。